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ジュラシックレイクのモンスター |
南米アルゼンチンの南部、最果ての地とも、最後の秘境とも言われるパタゴニア地方は、美しい川や湖にトラウトやサーモンが豊富で、我々釣り人にとって憧れの地となっている。
そのパタゴニアに発見されたばかりの凄い釣り場があるという噂を耳にした。なんでも、川が1本流れ込むとある湖・・・ここまでは何処にでもあるのだが、その湖と川にはモンスタークラスのニジマスが多くいて、試し釣りに立ち寄った釣り人のリーダーを次々と引きちぎって行ったというのだ。その湖は、発見した釣り人によって「ジュラシックレイク」と名付けられ、そのインパクトのあるネーミングとともに噂は釣り人達の間に広まって行った。
その湖へは町から遠い為、始めはテント泊での釣りを強いられたそうだ。しかし最近フィッシングロッジも建てられ、快適に釣りができるようになったとのこと。
そして今回、その開拓者であるロッジオーナーから誘いがあった。「12月は雪解けで川が増水して湖中の巨大魚が河口に集まるんだ!」という刺激的な言葉に、すぐさま12月初旬の出発が決まった。
果たして、私自身初のパタゴニア釣行となったジュラシックレイクでの釣果はいかに・・・
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パタゴニア南部の観光やアウトドアスポーツの拠点の町、エルカラファテから北上し、
目的のジュラシックレイクに向かった。巨大な氷河湖越しにアンデス山脈がどこまでも連なる。 |
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舗装された広い道をガイドのピックアップトラックは快適に走った。 |
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舗装道路は途中で砂利道に変わる。これでもアンデス山脈に沿ってアルゼンチンの南端から
北はボリビアまで数千キロにも延びる立派な幹線、ルート40だ。 |
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幹線を逸れ、細いダートロードに入ると山の中腹からグアナコの群れが我々を見下ろす。
巨大なコンドルが空を舞い、レア(ダチョウ)や野兎が車を横切り、荒野にも野生が息衝く。 |
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体を大きく揺られながらダートロードをどれくらい走っただろうか、谷の底に川が現れた。
これがジュラシックレイクに流れ込む唯一の川らしい。この川を車で渡り・・・ |
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さらに荒涼とした景観の中を行くと・・・ |
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眼下にターコイズの湖が現れた。ここが噂の湖だ。更に湖沿いを先ほど渡った川の河口まで走り・・・ |
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やっとロッジに到着した。
部屋は寝室とリビングダイニングに分かれていて、トイレやシャワーもしっかりしている。
これからの一週間を快適に過ごせそうだ。こんな僻地に釣りの為だけにロッジを建ててしまう釣り人魂に脱帽。 |
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早速おいしいハムやチーズやパン、それにローカルビールでもてなしてくれた。 |
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早速釣りの準備をしてロッジの目の前の河口部から釣った。
パタゴニアは風の大地とも呼ばれている。この日もかなり風が吹いていたが・・・ |
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背後の小高い丘がちょうど風裏になり、気持ちよく釣ることができた。 |
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そこには大きな黒い影が悠々と流れのなかに泳いでいる! |
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ウエットフライを流芯に投げてスイングさせると、いきなりこんな魚体が現れた。
噂通りのモンスターレインボーだ。その後も次々とかかってくる。 |
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川を上ってみると、結構な急流で、魚の付き場は限られそうだが、ここぞという場所では必ず反応があった。 |
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盛夏間近で地面は緑に覆われて様々な花が咲いていた。
この時期は雪解けで水量が多く、川の釣りが面白い時期だそうだ。 |
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上流の巨大なプールには数えきれないほどの魚が溜まっていた。 |
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プールのテイルウォーターに付く巨大な影。 |
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丸々と太った巨体がバンバンかかってくる! |
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急流が岸にぶつかってできるたるみにも複数の魚影が見えた。
フライを流し込んでみるとすぐさま結果が出た。 |
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ガイドのフライボックス。アピール重視のストリーマーがメインのようだ。 |
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そのボックスから選んでもらった大型ブラックウーリーバーガーには多くの魚が反応した。 |
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湖での釣りとなると、やはり河口周辺に魚影が濃い。
水質に多量のカルシウムが含まれているらしく、湖岸すべてはカルシウムの結晶でできている。 |
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河口の岬から川の流れが効いている方向にキャストし、
十分にカウントダウンさせてゆっくりとリトリーブすると、数多くのバイトがあった。 |
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カルシウムアイランドと名付けた丘を挟んで河口裏のワンドにも魚達は溜まっていた |
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かかった魚達はジャンプを繰り返す。
沖でかかった魚が数回のジャンプで岸に乗り上げてしまったことが何度もあった。 |
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見たこともないような巨体に初めは驚かされたが、
次々とキャスト毎にかかってきてなんだか感覚が麻痺してきた。 |
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フレッシュで体高がある迫力の魚体。多量にいるエビやスカッドを主食にしているらしい。
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ここの魚達は体型や色が一匹一匹違っていて、個性が強い。 |
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こんな魚が1日に数十匹も釣れる!
釣れすぎて飽きるかと思ったが、釣り方やポイントが豊富で、6日間の釣りに飽きることはなかった。 |
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これだけ釣れると逆に「もっと、もっと」という気持ちになってくる。 |
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風が強い時にはスイッチロッドが重宝した。
16ポンドリーダーに大型フライでアピールするとなんの疑いもなくフライをくわえる巨魚達。 |
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逆に風が止んで湖面がフラットになると、#6シングルハンドでティペットサイズを落とし(といっても2Xだが)、
小型のフライの繊細な釣りも楽しめた。 |
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一日中巨魚とのファイトが繰り返される、まさに異次元の世界を体験することができた。
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快適なロッジはポイントの目の前。 |
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寝室はシンプルだが不足なく、釣りの疲れを癒してくれた。 |
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リビングにはゲスト達が集まって、夜な夜な釣り談義が続いた。 |
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シェフのおいしい料理とアルゼンチンワインの組み合わせは、釣りの後の空っぽの胃袋に染み渡った。 |
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初めて風が止んだ最終日の昼に、カルシウムアイランドでランチということになった。
素晴らしい釣り場に乾杯! |
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そのランチの後、また風が吹き出しフラットな水面がさざ波立ってくると、
さらに巨大なレインボーが次々と群れでワンドの奥まで差してきた。 |
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強烈なファイトを見せたフレッシュな魚体は85センチであったが、1mを超えるものもいるそうだ! |
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続いてヒットしてきた魚は驚くべき体高をしていた!重さは10キロくらいありそうだ。 |
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数メートルおきに並んで釣った我々全員の竿に一度に魚がかかってしまった!
ここは噂通りの異次元の釣りが体験できる、「ジュラシックレイク」の名前に相応しい湖であった。 |
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ジュラシックレイク紹介ページもご覧ください。
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