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ジュラシックレイク釣行レポート |
2014年の年末、我々5人の一行はアルゼンチン・パタゴニア地方のジュラシックレイクに向かった。
ここはいつも大物レインボーで溢れている湖で、過去には1m20cmという、ニジマスではありえないようなモンスターも釣り上げられている。果たして今回も思い通りの釣りができるだろうか、釣行前は期待と不安が入り混じる。
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日本を発って3日目、氷河観光で有名なエルカラファテから陸路ジュラシックレイクに向かう。前回と違って風がなく雲が厚い。この先の天候が気になるところだ。南アメリカ大陸を縦断するルート40は、きれいにアスファルトで整地されていて快適だったのだが、2時間も走るとダートロードになる。 |
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途中のラ・レオナホテルでランチタイム。日本から2万キロも離れてしまった。ゴールは近い。ここは小さなカフェとお土産物屋があるだけだが、ひっきりなしに旅人が訪れる。 |
少し前に大雨が降ったらしく、ルート40のダートロード部分は所々ひどくぬかるんでいて、深い轍にハンドルを取られ走り辛い。ルート40を外れて牧場の中をおよそ4時間走る、本格的に雨が降り出したのでバッグにビニール袋を被せた。湖の状況が心配だ。 |
牧場を奥に進むにつれて悪路になり、やがて1本の川が見えてきた。ここがジュラシクレイクに唯一流れ込む、リオ・バラッコソだ。今回もこの河口には魚達が大集結しているのだろうか、 |
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横断するには水量が多く、車が徐々に下流に流されたり、途中でエンジンが止まったりと、緊張感たっぷり。 |
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ようやく湖が姿を現した。湖畔への険しい傾斜を降り、馬がいる草原を横切り、 |
やっとロッジに到着した。今年できた新しいキャビンは広く、各部屋にシャワーとトイレが付いていて、なかなか快適に過ごせそうだ。 |
早速荷をほどいて釣りに出た。ロッジから台地を100メートルも下ると、リオ・バラッコソの河口になっている。湖中で最も魚影の濃い場所がロッジの目の前にあるのだ。 |
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早速河口を狙った。先ずは万能フライであるウーリーバーガーを河口の払い出しにクロスして投げ、フライが馴染んだところでゆっくりリトリーブすると、すぐにアタりがあり、いきなり魚体が水面から飛び出し、何度もハイジャンプを繰り返した魚体は60cmもの大物だったか、まだまだ序の口だ。 |
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立ち込んだ全員で連続ヒットを繰り返した、それも釣れてくる魚は大物ばかり、80cmを越えるようなモンスターも現れた。 |
河口とは別のスポット、カルシウムアイランドのワンドも魚影が濃い。いつも右からの風が強く、後ろはゴツゴツした高い岩場があり、キャスティングが難しいが、風の影響で湖流が発生すると、魚達が集結してくる。 |
あっという間に夕暮れとなってしまった。到着日、午後遅くからのちょっとした釣りでいきなり異次元体験が出来た。明日はどんな釣りになるだろうか、またモンスタークラスは現れるだろうか、楽しみだ。 |
翌日からの釣りでは、晴れていたと思ったら急に大風が吹いて嵐になったり、天候がめまぐるしく変わった。パタゴニアの荒野の典型的な天候だ。 |
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めまぐるしい天候の変化にも魚達は動じない。我々も動じずに行こう。白畠さんは河口の流れにホワイト系のマラブーストリーマーをスイングさせて、連続ヒットさせた。 |
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山田さんは8mもの述べ竿を使った。風が強く、長い竿は扱い辛そうだ。それでも河口の流れで連続ヒットさせた。 |
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安部さんは河口で、アイランドで、フライで、ルアーで、1日中大物とファイトし続けた。 |
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小縄さんは今回最大となる90cm、9kgものモンスターを釣り上げた。
ハリ掛かり直後にジャンプを繰り返しながら、バッキングラインを引き出して行った。 |
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この湖にはレインボートラウトだけが棲む。同じ場所でもタイプが違う魚が釣れてくるので面白い。 |
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縮尺が間違えているのかと思うほど横幅が広いギンピカ魚体。顔は小さいのに背中の盛り上がりがたくましい。成長の速さが伺える。ここの魚達は無限に増え続けるスカッド(ヨコエビ)のみを食べている。天敵となる他の魚は全く棲まない不思議な湖である。 |
カルシウムアイランドのワンドでは風が止むと、魚達は途端にストリーマーを見切る。そこで小縄さんはワンドの浜に立ち込み、小さなソフトハックルと細いティペットで大物を次々とヒットさせた。 |
最後にかかった10キロを超えると思われる魚は、ハイジャンプを繰り返しながらフライラインごと湖に消えていってしまった。 |
釣り最終日は1月1日、パタゴニアの荒野の湖でご来光を仰ぎながらの釣り初めとなった。気持ちよく晴れて良い釣りができて、今年1年の釣りも大吉となりそうだ。 |
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快適なロッジが釣り場の目の前なので、釣りたくなったら釣り、休みたくなったら休み、食べたくなったら食べる。体と心の欲するままに楽園釣り生活を送ることができた。 |
ここは私有地の牧場の中なのだが、野生のキツネやグアナコ、プーマまでいる。 |
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1日の釣りが終わるともう一つのお楽しみが始まる。敏腕シェフゴンゾーラの絶品アルゼンチン料理を堪能し、アルゼンチンワイン片手に四方山釣り話を夜が更けるまで満喫した。 |
弱ってリリースすることができなくなってしまった魚を頂いた。ルビーのように真っ赤な身はトロトロで絶品。 |
異次元の湖で信じられないような釣りの日々もあっという間に過ぎ、出発日の朝となってしまった。 |
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エルカラファテへ向かう途中はきれいに晴れて、フィッツロイ山や氷河の山々が美しかった。 |
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エルカラファテは氷河観光やアウトドアスポーツの拠点の町で、世界中からの観光客で賑わっている。ここでしっかりと休んで、美味しいものを食べて、明日からのフェゴ島リオグランデ釣行に備えよう。 |
旅はまだ続いている。次回、フェゴ島リオグランデ釣行レポートお楽しみに。 |
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この釣行記は、FlyFisher誌 2015年4月号にも掲載されております。
ジュラシックレイク紹介ページもご覧ください。
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